GLOSSARY用語集

力率

りきりつ

解説:

力率とは、有効電力(P)を皮相電力(S)で割ったもので、電動機などに関係する言葉です。これらの誘導性負荷に対して電圧をかけると電流が流れますが、この電流は、電圧に比べて遅れることになります。このときの、「遅れの角度」をθとしたとき、力率とはcosθのことを指すものです。

もう少し簡単に言うと、電動機などを動かした際、機器を動かすために使われる電力(有効電力)は、機器に提供される電力(皮相電力)よりも小さくなります。これは電力が純粋に機器を動かす事だけでなく、熱エネルギーなどの損失によっても消費されるためで、力率とは機器がどの程度の効率で電力を消費するかを表し、理論上の最大は100%となります。

力率を高くすることで、電力を有効に利用できるだけでなく、電力会社によっては力率による割引を実施している場合もあります。力率による割引は高圧でも低圧でも適用される場合がありますが、その割引内容は電力会社により異なるため、詳細は電力会社に問い合わせるとよいでしょう。

参考までに、東京電力では力率85%を基準とし、90%で5%割引、80%で5%増額となっており、力率の改善は直接電気代の削減につながります。現在の割引状況を知るためには、電気料金領収書に「力率」が計算式に組み込まれているため、電気料金領収書を確認するとよいでしょう。力率改善は一般的にコンデンサの設置により行われ、専門的な知識が必要となります。

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