2024.10.21
電気代の「基本料金」と「電力量料金」の仕組みとは?企業が電気代を節約するには
私たちが毎月支払っている電気代。 それはどのようなもので構成され、どのように計算されているのでしょうか。 この記事では、電気代の「基本料金」と「電力量料金」の仕組み、そして「再エネ賦課金」についても解説します。 エスコに […]
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2021.01.07
経費の削減へ繋がり、工場の利益に直結する省エネ。CO2も削減でき、地球環境保全にも有効です。収益アップを目指すのなら、まずは省エネ対策を施してみてはいかがでしょうか?工場で実践できる省エネ対策について、どんな方法があるのかを設備別に詳しくご紹介します。
こんな方におすすめです。
・企業の経営幹部の方
・施設担当、省エネ対策を任されている方
私たちの暮らしに必要不可欠なエネルギー。省エネとは、少ないエネルギーで社会的・経済的効果を効率よく得ることを指します。
東日本大震災以降、日本では国をあげて省エネの意識が高まるようになり、多くの家庭でも実践されるようになりました。
工場の稼働には膨大なエネルギーを使いますが、使用エネルギー量を減らすことでコストダウンを図ることが可能になり、つまりは収益アップへと繋がります。
省エネ対策をすることで工場の利益に直結するため、省エネは必要不可欠なのです。
また、省エネへの取り組みを消費者にアピールすることで、企業の社会的責任(CSR:corporate social responsibility)を果たしているという点が好感度アップにも繋がります。
世界では、多くの国が石油や天然ガスなど自国でエネルギー資源を賄っているのに対して、日本のエネルギー自給率は1割程度と非常に少ないということをご存知でしょうか?
そのため、日本はエネルギー資源のほとんどを輸入に頼っている状況です。国際情勢が不安定になれば、そのあおりを受けてしまいます。
また、エネルギー資源の大部分を占める石油や石炭などは限られた資源であり、近い将来枯渇してしまうことが懸念されています。
世界のエネルギー資源の可採年数 | |
石油 | 54年(2020年末) |
天然ガス | 49年(2020年末) |
ウラン | 115年(2019年1月) |
石炭 | 139年(2020年末) |
この先、新たな化石燃料が採れる場所が見つかったとしても、限りある資源はいつかは枯渇してしまいます。
そのため、新たなエネルギー資源の開発が求められています。しかし、風力や太陽光発電などの再生可能エネルギーは、天候などで発電量が左右されてしまうため、安定した供給が確保できません。
安定した供給を得るためには、バックアップとして火力発電の稼働は必要不可欠ですが、日本の電力の8割以上を火力発電が担っている状況です。また、火力発電には海外から輸入した燃料で発電を行っているため、コストがかかってしまいます。
再生可能エネルギーを普及するため、電気事業者が買い取りに要した費用は、電気料金に上乗せされています。つまり、再生可能エネルギーの導入が進むにつれて、我々の負担額も大きくなってしまいます。
そのため、工場経営の収益アップには省エネ対策が必要不可欠なのです。
工場経営において、大幅な省エネを実現することが可能な対策方法をまとめました。
ご紹介する省エネ対策に加えて、こまめなスイッチのオンオフなど、一人一人が省エネ意識を持ち、全員参加で行動することも大切です。
金属製の屋根や外壁の建物は、夏は暑く、冬は寒く、空調をフル稼働させてもなかなか冷暖房の効率が上がらない…というケースもあるでしょう。
空調は電力消費量が大きい機器です。
空調の設定温度を1℃緩和する(冷房時は設定温度を高くする・暖房時は設定温度を低くする)と、約10%のエネルギーを減らす事ができると言われています。
ただし、空調の温度ばかり気にしていても、作業環境に適した温度でなければ、作業効率は高くなりません。
空調にかかるエネルギーを効果的に下げるための施策をご紹介します。空調費を抑えられるほか、快適な温度で作業効率もアップ!
空調を効果的に下げるための施策 | |
ビニールカーテン |
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断熱塗装 |
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空調自動管理システムの導入 |
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LEDへの交換は、電気代の削減に加えて、長寿命で熱放出も少ないので、ムダな空調費を抑えることができます。
紫外線や赤外線をほとんど出さないため、光によって変色や退色が起こることもありません。電球色や昼白色など、光の種類も変えることができるので、作業場所に適した光を選ぶことも可能です。
60Wの蛍光灯(消費電力11W)を、同じく60W相当のLED(消費電力7.3W)へ変更した場合、同じ性能で既に消費電力に3.7Wの差があることがわかります。
1日8時間点灯した場合
・蛍光灯
11W×8時間=88W
・LED
7.3W×8時間=58.4W
約34%の省エネになることがわかります。
設置している一般の家庭も多い、太陽光発電。
工場の屋根に設置し、日中の太陽光で電気を作ります。売電単価の低下と固定価格買取制度が廃止されたため、現在では売電よりも自家消費型に注目が集まっています。
発電装置の向きや日射量などで発電量も変わってきますが、工場に設置する場合は10kWからの産業用となります。太陽光発電装置の規模×年間予想発電量で、年間のおおよその発電量を計算することができます。
※東京で年平均日射量:3.74kWh/㎡/日、1kWあたりの予想発電量:997kWh/年/kW(参考:太陽光発電協会)、太陽光発電装置の規模を10kWとした場合
10kW×997kWh=9,970kWh
およそ年間10,000kWh近い電力を発電することが可能になります。
太陽光発電装置の導入には高額な費用がかかりますが、補助金を受けられる対象になることもありますので、導入を検討される際には、専門家への相談をおすすめします。
契約電力は、1年間で最も使用電力量が高かった月に合わせて決まる仕組みです。
デマンドシフト(ピークカット・ピークシフト)を行うことで、使用電力をコントロールして電気代削減を行います。
電力使用量そのものを抑えるピークカットと、電力使用量の多い時間に使う電力を、少ない時間帯へシフトするピークシフトを行うことで、契約電力を低くし、電気代を削減することが可能になります。
デマンドコントローラーは、ピークカットやピークシフトを行う際に使用する機器のことです。
空調や機器の運転などにかかる電力を常に監視し、デマンド値(30分間の電力平均値)を測ります。設定したデマンド値に近づくと、パソコンや携帯端末へ知らせてくれますが、手動で空調の調整などを切り替えたりするのを「デマンド監視」と呼び、自動で制御してくれる物を「デマンドコントローラー」としています。
デマンドコントローラーの導入でデマンド値を抑えることによって5%から10%の基本電気料金の削減が可能となります。
蓄電池は、自然災害や停電が起こった際のバックアップ用電源として使われるほか、夜間のうちに電力をためておき、日中のピーク時に放電を行うことで、デマンド値を軽減させるという使い方もできます。
自家消費用太陽光発電と併用し、使い残った電力を蓄えておくことができ、さらに電力コスト削減へ繋げることが可能です。
省エネ対策と言っても、業種によって最適な対策方法は変わってきます。エスコでは、図面や現場確認、エネルギーデータの取得から分析を行い、豊富な経験とスキルを持って、お客様へ最適な省エネ対策をご提案しています。
エスコがこれまでに行った省エネ事業をご紹介します。
自家消費型の太陽光発電装置を設置したことで、遮熱効果によって空調効率も向上。デマンド値を100kW削減させることに成功しました。
太陽光発電導入に関わる補助金の申請代行も大変好評でした。
東日本大震災後の電力削減対策として、デマンド監視装置を導入しました。 電力の「見える化」によって、機器の消費電力を把握できるようになり、効果的に節電を行うことが可能になりました。
デマンド監視装置の導入によって、契約電力を11kW削減に成功しました。
天井が高いことや、食品を扱う工場で養生が必要な点など、蛍光灯の交換が容易ではない背景から、長寿命のLED照明を導入しました。
導入コストに関わる部分は補助金のご提案を行うことで、負担も軽減することが可能となりました。導入後、年間電気代は195万円もの削減予定となり、大幅な経費の削減を実現しました。
そのほか、工事の詳しい内容についてはエスコホームページにも記載されておりますので、ぜひこちらをご覧ください。
利益に直結する省エネは、工場にとってとても重要なテーマです。初期コストがかからずに簡単に実施できるものから、大規模な工事と機器の導入が必要な物まで、その対策方法はさまざまです。
エスコでは最適な省エネ化に向けた省エネ診断・コンサルティングのご提案を行っております。工場の省エネ対策をお考えの際は、エスコにぜひご相談下さい。
20000件を超える実績と豊富なノウハウ 省エネ診断・コンサルティング
エスコの省エネコンサル事業はこちら
https://www.esco-co.jp/service/energysavingconsulting/
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