2024.03.04

太陽光発電設置から10年後までに必要なこととは?

太陽光発電設置から10年後までに必要なこととは?

太陽光発電システムは、太陽光発電パネルやパワーコンディショナーの他、ケーブル、接続機器、設置架台など多くの部材で構成されており、システムの物理的な耐用年数といっても、部材によって異なります。
システムの中心となる太陽光発電パネルは、強化ガラスで覆われている上に、摩耗をともなう可動部がないという構造・機能から、耐用年数は20~30年とされています。パワーコンディショナーは電気機器のため、耐用年数は10~15年とされています。また、ケーブル、接続機器、設置架台等の周辺機器の耐用年数は設置環境によって大きく変わり、塩害や紫外線による腐食・劣化によって故障・交換の頻度が高まる場合もあります。
したがって、適切なメンテナンスを行わなければ、10年も持たずに機器が不具合を起こす可能性があります。

この記事では、太陽光発電設置から10年後までに必要なことを詳しく解説します。太陽光発電の耐用年数から必要なメンテナンスの頻度とタイミングまでご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

1.太陽光発電の耐用年数

太陽光発電システム法定耐用年数は、国税庁のHPの照会・回答事例の「風力・太陽光発電システムの耐用年数について」にあるように、発電設備から生ずる電気を専ら用いて他の最終製品を生産する場合は、発電に係る設備ではなく、当該最終製品に係る設備として、その設備の種類の判定をおこなうことになる、とあります。

出典:国税庁|風力・太陽光発電システムの耐用年数について

つまり、回答事例の自動車製造工場に設置された自家消費用発電設備であれば、自動車・同付属品製造設備となり、その法定耐用年数は、「減価償却資産の耐用年数などに関する省令(耐用年数省令)」の別表第2「23 輸送用機械器具製造業用設備」に記載されている9年が適用されます。
一方、売電を前提とする産業用太陽光発電設備であれば、発電電力を100%売電することになりますので、その法定耐用年数は、耐用年数省令別表第2「31 電気業用設備」の「その他の設備」の「主として金属製のもの」の17年が適用されることになります。

このように、最終製品が何であるかによって、法定耐用年数が異なるという特徴があります。

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1.1.10年後に起こりうるトラブル

太陽光発電を10年間運用した場合、常に100%の効率で発電できるわけではありません。機器の劣化や不具合などさまざまなトラブルが起こりえるでしょう。

例えば、パワーコンディショナ―(パワコン)の劣化・不具合が考えられます。パワーコンディショナ―は、太陽光パネルで発電された直流電力を家庭やビルなどで使用できる交流電力に変換するための機器です。

パワコンが不具合を起こすと、発電量が低下することで売電収入が減少したり、太陽光発電設備を正常に運用できなかったりします。

また、10年間運用するなかでパワコン以外にも、ソーラーパネル表面の汚れや配線の劣化なども想定できます。発電効率を下げず継続して運用するためにも、適切なメンテナンスを実施することが大切です。

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2.10年間で必要なメンテナンスの頻度とタイミング

太陽光発電を10年以上運用する上で、定期的なメンテナンスは欠かせません。必要なメンテナンスとして挙げられるのは、以下のとおりです。

  • パワコンの交換
  • 定期点検
  • 清掃

ここでは、それぞれのメンテナンスの頻度、費用相場をご紹介します。

2.1.パワコンの交換

太陽光発電設備を10年近く運用すると、パワコンの交換のタイミングが訪れます。パワコンは、10年〜15年が保証期間、寿命とされているためです。

また、パワコンを交換する場合、本体の価格に加えて工事費用がかかります。合計すると30〜40万円近くが交換費用の相場です。

もし、部品交換だけの場合は5〜10万円前後で済むため、全体の交換よりかは安くなるでしょう。

2.2.定期点検

太陽光発電設備の定期点検は、設備に異常がないか確かめるために実施される点検のことです。機器が劣化していたり、設備に故障が生じたりしていないかを目視・数値を測定して調査します。

定期点検の費用相場について経済産業省では、住宅用太陽光発電の場合は約3.5万円/回が相場とされています。事業用太陽光発電の場合は、相場よりも高い点検費用となるでしょう。

複数の事業者に見積り依頼し、サービスを比較した上で依頼する業者を選ぶことが大切です。

2.3.清掃

太陽光発電設備にある太陽光パネルは定期的な清掃が必要です。清掃せずに汚れると発電効率が低下する恐れがあります。

太陽光パネルの清掃を業者に任せた場合、基本料金1〜5万円にパネル1枚あたり500〜1,000円の清掃料金が相場です。具体的な料金設定に関しては業者によって異なるため、複数の業者に見積りを依頼するのがよいでしょう。

太陽光発電設備のメンテナンスをおこなう理由とその内容を徹底解説

3.定期的な点検とメンテナンスが重要

太陽光発電設備は、常に太陽光や雨風にさらされる状況での長期運用が前提です。そのため、適切な運転管理や保守点検をしない場合、汚れや経年劣化による運転効率の低下や機器の故障につながるでしょう。

株式会社エスコでも、太陽光発電のO&M(オペレーション&メンテナンス)サービスを展開しております。太陽光発電設備の基本的なメンテナンスサービスを提供しており、お客様のご要望にあわせたプランをご提案します。

弊社は現在、国内500ヶ所以上で保安・保守事業を展開し、全国規模でのO&Mを実施しているのが特徴です。ぜひ下記フォームより、お問い合わせください。

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4.まとめ

太陽光発電の物理的耐用年数は部品によってさまざまですが、主要部品のパワーコンディショナーの10年を目安とするのが妥当と考えられます。10年以上の長期運用を考える上で、パワコンの交換や定期点検、パネルの清掃などは欠かせません。

もし、太陽光発電のメンテナンスをおこなわない場合、発電効率の低下だけでなく電気的なトラブルも想定できるでしょう。

弊社では、お客様の条件にあわせた太陽光発電設備のメンテナンスプランをご提案させていただきます。豊富な実績と経験に基づいたノウハウで最適なプランを提供しておりますので、ぜひ利用をご検討ください。

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